水分とか水とか普段あまり意識しないですよね。
蛇口をひねるとジャーっと出てくるわけですからね。ちょっとありがたみがないと言うか、、、
でも人間が生きて行くうえで絶対必要なものですよね。今回は、そんな「水」の話題です。
水は、私たちの体に最も多く含まれる物質で生命活動をサポートしてくれる重要な物質です。
水の大切さを知るためには、まず私たちの体のどのくらいを水が占めて、どんなふうに出入りしているのか?
まず、ここからお話しようと思います。
私たち人間の体は、成人で体重の約60~65%が水分で構成されています。
この水分で体中に栄養素を行き渡らせたり、代謝物の運搬、体温調節などが行われているため、生命維持のためには必要不可欠です。
健康のために、というのはもちろんですが、それ以前に最低限生きていくために、水分は非常に重要な役割を果たしています。
水と体について
私達の体の約2/3は水分からなります。
この水分は、尿や便などのほか、汗や呼吸などの、意識せず排出される不感蒸泄で体外に出されますが、ものを飲んだり食べたりすることによって保たれています。
摂取量にすれば、およそ飲料水で1.2リットル、食物で1リットル、食物代謝で0.3リットル、あわせて1日に平均2.5リットル程度にもなります。
体の水分量は60%!
成人の平均的な、体の水分量は、約60%と言われています。体の大部分を水が占めているということですね。
さらに体の水分量は、年齢や性別、体のパーツによっても変わってきます。
新生児は、約90%、高齢者では約50%と、水分量は加齢と共に減少します。
血液は、90%、脳では80%、皮膚や筋肉では70%、脂肪は10~30%ほどが水です。
男性と女性では、男性の方が水分量が多く、痩せ型の人と肥満気味の人とでは、痩せ型の人の方が水分量の割合は多いようです。
人間の体で多くを占る水の役割
人間の体のこれだけの割合を占める水は、どのような役割を担っているのか?
次から、体の多くを占る水の役割を3つ解説します。
①.血液として酸素や栄養素を運び老廃物を収集
血液は、その約90%が水でしたね。
水に乗せて必要な栄養素や酸素を体のすみずみに運び、同時に老廃物を集めて腎臓へ送るという大切な役割を担っているのです。
いわゆる『ドロドロ血液』にも水分不足が関係していて、水分不足が脳梗塞などの原因になるとして危険視されているのです。
②.尿として老廃物を体外へ排出する
血液によって運ばれた老廃物は、腎臓で多量の水と共にろ過されて尿として体の外へ排出されます。
腎臓は、体の水分量を調整する機能も備えており、体内の水分量が低下すれば、尿の量を少なくします。
しかし尿量が減少すると老廃物が体内に溜まりやすくなります。なので、きちんと体の水分量を保ち老廃物が尿として排出されるようにしておく必要があります。
③.汗を出して体温を調節する
体内の水のもう1つの役割が、汗ですね。
私たちは外気温が高い時は汗をかきます。これは汗として水分が蒸発する時に体の熱を奪い、体温を下げるためです。
体の水分量が減少すると、体は、水分量を保つために汗を出すのをやめてしまい、それによって体温が上昇して体調不良を起こすことになります。
体内における水の役割は、どれも、私たちが健康を維持するのはもちろん生きていく上で欠かすことができないものなのです。
体から出ていく水もある
体から外に出ていく水にはどんなものがあるのか?
体の中の水は、私たちが生きている間、常に出入りしています。
1日のうちに、どれだけ水が体の外に出ているのか3つに分けて解説します。
①.尿として
さっき話したように、血液によって集められた老廃物は尿として体の外に排出されます。
1日に出る尿の量は1.0~1.5リットル程度と言われていて、1回あたりの尿量は200~400ミリリットル程度、回数は1日5~7回程度が平均的です。
腎臓には水分を多く摂取したときには尿の量を多くし、水分が不足気味のときには尿の量を減らす機能があり、体の水分量を保っています。
あと、尿のほかにも、便の中にも100ミリリットル程度の水が含まれています。
②.不感蒸泄(ふかんじょうせつとして
尿のように分かりやすい形ではなく、目に見えない形でも体の水は失われています。
それが『不感蒸泄』と呼ばれるものです。具体的には、呼吸をしている時に水蒸気として吐き出されたり、皮膚の表面から蒸発したりしている水のことです。
これらを合わせると、1日のうちに約1,000ミリリットルもの水が失われています。
③.汗として
汗は体温を調節するためになくてはならないもの。汗をかくことで水分を蒸発させて体の熱を放出して、上昇した体温を適切な温度に戻しています。
気温が高い日やスポーツをしている時などは、より多くの汗を出すことで体温の急激な上昇を防ぐ機能が働いています。
1時間程度の激しい運動をした場合には、1,000ミリリットルほどの汗をかくこともありますからね。
1日に体から出ていく水の量は
スポーツの時には特に水分補給が必要になります。
私たちの体からは1日のうちにどれくらいの水が出ているのかと言うと、
尿 :1,200ミリリットル程度
便 : 100ミリリットル程度
不感蒸泄:1,000ミリリットル程度
つまり、運動をしなかったり、特別に気温が高かったりしない場合でも、1日に約2,300ミリリットルの水分を失っているということになります。
ここにさらに汗が加われば、3,000ミリリットルもの水分が体から失われることもあります。
ペットボトルの水と比べても、その量は、かなりのものなのが分かりますよね。
体に取り入れる水もある
体から出ていく水に対して、体に入れる水もあります。
その具体的な方法2つと量について解説します。
①.食事から
まず私たちは、1日に3度の食事から水分を得ています。
味噌汁などはイメージしやすいですね。肉や魚でも、その60~70%が水分なの、野菜類や果物類なら90%が水分と言われています。
私たちが1日の食事から得ている水分量は平均800~1000ミリリットル程度。野菜類や豆腐などを献立に増やせば、さらに多くの水分摂取が期待できますね。
②.代謝水として
代謝水とは、摂取した食べ物が体内で分解されるときに発生する水のことです。
脂肪などが体内で燃焼した後にできるもので『燃焼水』などとも呼ばれています。この量が1日に約300ミリリットルになります。
1日にどのくらいの量の水を飲めば、体の水分量をきちんと保つことができるのか?
食事 :約800~1,000ミリリットル
代謝水:約300ミリリットル
この2つで、約1,100~1,300ミリリットルの水を補給していることになります。
水は1日どれくらい飲めばいいの?
1日に体から出ていく水の量は、平常時で約2,300ミリリットルなので失われた水の分をきちんと補給するためには、あと1,000~1,200ミリリットルの水を飲む必要があります。
もちろん、運動をしているときや気温が高いと、汗としてさらに水分が出ているので、より多くの水を飲むことが必要になります。
では、水は1日どれくらい飲めばいいのか?
欧米の研究成果によると、水の必要摂取量の目安は生活活動レベルが低い集団で1日2.3リットルから2.5リットル程度、
生活活動レベルが高い集団で1日3.3リットルから3.5リットル程度と推定されています。
また、水の摂取源は欧米諸国では、食物由来が約20%から30%、残りが飲物で70%から80%であることから水分補給として1日1.5リットルの水を飲むべきである。とされています。
ただし日本人の水の摂取源の割合は、和食の献立に代表されるように水分含量が高い食事なので、食物由来からの摂取割合が欧米諸国よりも異なるようです。
現在のところ水の摂取量および水の摂取源について、日本人を対象とした信頼度の高い研究は極めて乏しく参考となる報告がないそうです。
また、水の必要量を性・年齢・身体活動レベル別に算定するための科学的根拠は、いまだに十分には整っいないため今後の研究が進むことが期待されています。
水を飲まないとどうなるのか?
人間の体は食べ物がなくても、水さえあれば1ヶ月近く生きることができます。でも水が1滴も飲めないと、2~3日で生命維持は困難になるといわれています。
体から水分が1%の損失で、のどの渇き2%の損失で、めまいや吐き気、食欲減退などが現れます。
そして10~12%の損失では筋けいれん、失神、20%の損失では生命の危機になり、死に至ってしまいます。
体の水分が不足すると、熱中症、脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな健康障害のリスクの要因にもなります。
水の健康効果
人間にとって水が大切なのは分かりましたよね?
水って何気に飲んでいるから健康効果なんてないと思っている人が多いですね。
なので次からは、水の健康効果について4つに分けて解説します。
①.痩せ体質をつくる
常温の水を飲むと、体の中から温まり、代謝がアップします。また水を飲むことで、筋肉にしっかりと血液が送り込まれ、効率よく筋肉量が増えます。
筋肉量が増えると基礎代謝量も増え、痩せ体質になっていきます。
②.血液をさらさらにする
血液がドロドロしている状態は、脂肪などが血液中に大量に存在し、スムーズに流れない状態なのです。
血液は、酸素を運搬しているので、血液の流れが悪くなると細胞に酸素が届かなくなり、免疫力の低下、脳や内臓の機能の低下などにつながります。
さらに、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなると言われています。
水を飲むとトイレに行く回数が増えて、老廃物が排泄され、血液もサラサラにもなっていきますね。
③.食事量をコントロール(食べ過ぎない)できる
食事をしながら水分を取り入れるので、食べるペースがゆっくりになり満腹感も得られるので食べ過ぎを防げます。
早食いは満腹感を感じにくいため、食べる量が多くなってしまいます。
水分を摂りながらゆっくり食べるのがいいですね。
④.肌に潤いを保つ
肌は表面から水分を補給しても中まで届きません。肌の中まで水分を補うためには水を飲むことです。
またシミやしわ、くすみなども水を補うことで細胞の中の老廃物や毒素が排出され、細胞に必要な栄養素が補えるので、古い細胞から新しい細胞へと変わり、肌の新陳代謝が改善されていきます。
美肌には水分補給は必要ですね。
水をたくさん飲むメリット
水は、私たちの体に最も多く含まれる物質で生命活動をサポートしています。
水分は人間の生命維持にとって必要不可欠なものですよね!
さて、水をたくさん飲むメリットとしては、以下になります。
●アンチエイジング
●血流改善
●便秘解消
●代謝アップ
●リラックス効果
最低限生きていくために、という意味ではもちろん水分補給が欠かせませんが、さらにその先「水分から健康を得るために」ということを意識するのであれば、気づいた時にこまめに水分補給をする習慣を身につけるといいですね。
水を飲むことは健康や美容に様々なメリットをもたらしてくれます。
元気で若々しく日常生活を送るためにも積極的に水分補給を行いましょう!!