【血管が若返る】血管を強くしなやかにするために!絶対食べたい血管が若返る栄養素4選♪

栄養について
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今回は、血管が若返る栄養素の話題になります。

年齢を重ねると血管も徐々に衰え、硬くなり、弾力を失っていきます。年齢以外にも血管老化に影響を与える要因として、生活習慣の乱れや塩分の摂りすぎがあります。

さらに、しなやかな血管を保つためには、健康的な食生活と適度な運動習慣を身に付けることが大切です。

血管の主な働きには、血液を全身に循環させ、細胞が必要とする酸素や栄養素を供給し、同時に老廃物や二酸化炭素を回収すること。また血圧の調整や体温の維持にも重要な役割を果たしています。

なるほど、酸素や栄養を全身に運び、老廃物や二酸化炭素を回収して心臓へ戻す。動脈・静脈・毛細血管が連携して生命維持を支えているわけなのです。

そんな血管の健康を守るために、ぜひ摂取したい栄養素や食材について、今回は解説します。

血管の働き

血管がなぜ健康とって大切なのか。その理由をよく理解するために血管の働きを確認しましょう。

まず、血管といって頭に浮かぶ言葉。それは『人は血管とともに老いる』という言葉ですね。
血管とともに・・・。と言うところがとても印象的な言葉なんですけど、これはウィリアム・オスラーという医師の言葉です。

ウィリアム・オスラー博士はカナダの医学者で、医学教育の基礎を築いた人物としても広く知られています。『医学の原理と実際』という名著を残した人物です。

ウィリアム・オスラー氏は、教育者や研究者としても一流だったと言われています。そんなオスラー博士の名言の一つが、『人は血管とともに老いる』なんですね。

とにかく年齢とともに、知らず知らず血管も老いているわけです。
つまり血管が老化すると、人間そのものも老いてしまう。そのくらい血管は大事だという意味になります。

なぜなら、血管は心臓から、頭の先。足の先。指の先。ありとあらゆる全身に、酸素と栄養を届ける重要な役割をしているからです。

血管の働きは栄養を届けるだけでなく、体内で不要になった老廃物を回収する働きも担っています。
血管がちゃんと仕事を出来なくなったら、栄養が足りないだけでなく、体内のあちこちに老廃物が残った状態になってしまいます。

体の中が栄養不足で、しかも老廃物のゴミがいっぱい。この大切な働きを担当しているのが毛細血管です。

毛細血管は血管の実に99%を占めていて、広げると、約10万km。地球を2周してしまうほどの表面積があると言われています。

しかも毛細血管は約100億本もあり、この体のどこにそんなにもたくさんの毛細血管が・・・。という気もしますよね。

もう私たちの体中。頭の先から足の先まで、隅から隅まで毛細血管が走っているって事なんです。つまり、私たちって血管てできていると言っていいくらい、たくさんの血管に支えられて生きているのです。

体中、隈なく張り巡らされたこの血管が元気に酸素や栄養を運び老廃物を回収し続けている。だから元気に暮らせているのです。

血管にダメージを与える原因とは?

年齢を重ねると血管も徐々に衰え、硬くなり弾力を失っていきます。

年齢以外にも血管老化に影響を与える要因として、生活習慣の乱れと塩分の摂りすぎがあげられます。さらに、しなやかな血管を保つためには、健康的な食生活と適度な運動習慣を身につけることが大切になります。

また、血圧が高い状態も血管への負担となるため減塩を心がける必要があります。厚生労働省の推奨する1日の食塩摂取量は成人男性で8.0g未満、成人女性で7.0g未満です。

減塩へ取り組むためには、塩分摂取量を減らすのはもちろん、塩分を体外に排出する栄養素を摂取することも重要になります。

40歳頃から急激に衰える血管

元気に酸素や栄養を運び続ける血管も40歳頃から急激に減少してしてきます。

毛細血管が減少すると、体の隅々にまで酸素や栄養が行き届かなくなり、そのせいで抜け毛や肩こり、冷えなどの症状が出てきます。

歳を重ねると気になり始める症状は、毛細血管が減ってしまったことが原因の一つなんですね。

さらに困ったことに、毛細血管が減ってしまうと体の末端まで酸素や栄養が届かなくなります。そのせいで心臓はもっと強く血液を送り出して、何としてでも末端まで酸素や栄養を届けようと頑張ってしまのです。

毛細血管がなかったら血液は届かない。なので、そのせいで高血圧になってしまう。しかも高血圧は、動脈硬化や心臓病、脳卒中の原因になるとも言われています。

毛細血管が老化して減少することは、高血圧、そして生活習慣病を加速させる危険性もあるということですね。

人間の健康、そして命を脅かしかねないもの。血管にはいつまでも若々しくいてもらいたいですね!

血管を若く保つために必要な栄養素

そんな血管をいつまでも若々しく維持するためには、
どんな食べ物を食べたらいいのか、について解説します。

<①.カリウム>

カリウムは、私たちの体内ではほとんどが細胞内液に存在しています。体内の塩分を外に排出する作用があり、血管をしなやかにするには欠かせない栄養素です。

近年、カリウムの摂取量を増やすことによって、血圧の低下、脳卒中の予防、骨密度の増加につながることがわかってきました。

カリウムが多く含まれている食品には、大豆、大豆製品、いも類、野菜(かぼちゃ、ほうれん草、モロヘイヤ、枝豆など)、海藻類、果物(リンゴ、バナナなど)。

特にバナナ、メロン、アボカドなどの果実類、ほうれん草などの野菜類、さつまいもなどのいも類、大豆や小豆などの豆類、魚類、肉類に多く含まれます。

カリウムは、細胞の外液に存在するナトリウムとバランスをとりながら、細胞を正常に保ったり、血圧を調整したりして、常に一定したよい体内の状態(恒常性)を維持するのに役立っています。

ナトリウムは、とり過ぎると高血圧の一因になりますが、その一方でカリウムは血圧を下げる働きがあります。

しなやかな血管づくりのためにも、これらの食品は積極的に摂ったほうがいいですね。

<②.一酸化窒素>

まず、一酸化窒素(Nitric Oxide)は、『NO』と呼びます。
『ノー』ではなく『エヌオー』ですね。

一酸化窒素は、体内で合成される物質で、窒素と酸素から構成される無機化合物で血管拡張物質とも呼ばれています。

また。、一酸化窒素に体に良くないイメージがあるかも知れません。なぜなら、一酸化窒素と聞くと古くから大気汚染の原因物質の1つというイメージとして知られているからです。

しかしアメリカ、カリフォルニア大学のルイス・J・イグナロ博士の研究で、一酸化窒素の意外な一面が明らかになりました。

血管は年齢を重ねるごとに硬くなりしなやかさを失っていく。これも血圧が高くなる大きな原因のひとつと考えられています。

老化するといろんな原因で血管が硬くなってしまう。血管は平滑筋という筋肉で出来ていて、他の筋肉と同じように硬くなってしまうことが分かっています。

体についている他の筋肉なら、筋トレで鍛えることもできますが血管は筋トレで鍛えるわけにはいきません。

血管を鍛える方法の一つが、血管をしなやかで柔らかい状態に保つ効果が期待できる一酸化窒素を増やすことです。一酸化窒素は血管を柔らかい状態に保ってくれる素晴らしい働きをするものなのです。

さっきのカリフォルニア大学のルイス・J・イグナロ博士の研究で分かったこの事実は、1998年に『循環器系における信号伝達分子としての一酸化窒素(NO)の発見』 という研究成果に、ノーベル賞が授与されたことをきっかけに、一酸化窒素(NO)のもたらす健康効果が大きく注目されることになりました。

一酸化窒素は、血管の内側にある、内皮細胞から生産されると言われていて、一酸化窒素が増えるタイミングは血流が加速されるタイミングだということも分かっています。

その方法の一つは、運動することです。運動って、太らないためだけじゃなくて、血管のためにも大事になります。

そして、一酸化窒素の生産を増やすためにぜひ食べたいものもあります。
一酸化窒素を体内で生成するのに必要なのは、Lアルギニン。そしてLシトルリンという成分であることが、イグナロ博士の研究で分かっています。

LアルギニンとLシトルリンはどちらもアミノ酸の一種。タンパク質を豊富に含む食品に多く含まれています。肉類が頭に浮かぶと思いますが、お肉の食べ過ぎは、コレステロール上昇や腸内環境にも良くないですね。

そこでおすすめしたいのがスイカです。実はスイカは、他の果物や野菜と比較しても、多くのシトルリンが含まれていることが分かっています。

例えば、同じウリ科の食べ物のきゅうりの場合、100gあたりのシトルリンの量は9mg。メロンで約50mg。
でもスイカは、何と180mgも含まれています。

フロリダ大学の研究では、スイカからLアルギニンとLシトルリンを抽出したサプリメントを使った実験を行っていて。この結果、血管の柔らかさを表す指標の数値がぐーんと上がり、かつ血圧も低下したそうです。

スイカが手に入る季節は限られているし、お肉も摂りすぎはよくない。それなら、LアルギニンとLシトルリンのサプリを上手に活用するのもいいですね。

<③.DHAとEPA>

血液サラサラ効果が期待できるということで有名な、DHAとEPAは、お魚に豊富に含まれています。お魚は体にいいっていうけど、血管にも良い食材なんですね。

DHAとEPAは、ともに必須脂肪酸と呼ばれています。DHAには、考えたり覚えたりする能力の維持や健康に貢献する働き。EPAには、血管の巡りを維持する効果が期待できます。

なるほど、DHAとEPAは働きが結構違いますね。
実は、DHAだけで血管にどのくらい影響を及ぼすのかを調べた研究結果は皆無です。なぜか、DHAとEPAワンセットで研究されているのです。

EPAについては、単独で血管の健康にポジティブな結果を及ぼすことが分かっていますが、DHAの方は、まだ解明されてないことが多いのです。

DHAについて、今分かっているのは、EPAと一緒に血管の健康を守ってくれる効果が期待できる。そして脳の組織にたくさん含まれているということのようですね。

DHAを摂ると頭が良くなるって言うのは、そのためなんですね。

EPAの血管を若く保つ効果についても、世界中で様々な研究が行われています。最近では、EPAには抗炎症作用や抗がん作用にも期待できる、といった見方もあります。

EPAを効率的に摂取するにはEPAの含有量が多い魚を選ぶといいですね。文部科学省が発表している日本食品成分表によれば、一番EPAの含有量が多いのがサバになります。

体にいいお魚といえばサバのイメージがありますが、本当にEPAを豊富に含んでいるんですね。

次がキンキ。サンマ。マグロと続いています。サバって定食のメニューによくあるし、サバ缶だったら簡単に手に入るし、使いやすいかもね。

血管を若く保つためにも、ぜひ青魚を毎日の暮らしに取り入れて下さいね。

<④.ビタミンE>

ビタミン類って不思議。炭水化物みたいにエネルギー源になるわけでもないし、タンパク質みたいに体を作る原料になるわけでもない。なのに大切なんですね。

ビタミン類には、体が正常に機能し続けるための潤滑油のような働きをしています。地味だけど、足りなくなると体がちゃんと機能を果たせなくなってしまいます。

そしてビタミン類のほとんどは、体にとって重要で欠かせないのに、体内で生成できないそうだ。なので食べ物からしっかり摂取しないとダメなのです。

現代人の食生活ではビタミン類がすごく不足しがち。
ビタミン類の中でも、特に抗酸化作用が期待できるのが、ビタミンA・G・Eとわかっています。この中でもビタミンEには、血中の悪玉コレステロールを抑制する効果が期待できます。

悪玉コレステロールって増えすぎると血管の中で酸化して血管をつまらせる原因になります。その結果、動脈硬化のリスクを上げると言われています。

ビタミンEには、悪玉コレステロールが酸化するのを防ぐ働きが期待できます。ビタミンEは、血管のサビつきを解消する効果が期待できるわけですね。

さらに、ビタミンEには、血管内皮細胞の機能自体も改善してくれる効果があり、これによって動脈硬化が進行するのを防いでくれます。ビタミンEは、血管の健康を保つために欠かせない栄養素になります。

ビタミンEを多く含む食材は、卵、オリーブオイル、アボカド。大豆、アーモンド、かぼちゃ、全粒穀物、うなぎ、たらこ、など。

ビタミンEは、脂溶性ビタミンです。なので炒めたりして、オイル調理して食べると、より一層効果的に取り入れることができます。

血管を若く保つための栄養素まとめ

血管の主な働きには、血液を全身に循環させ、細胞が必要とする酸素や栄養素を供給し、同時に老廃物や二酸化炭素を回収すること。また血圧の調整や体温の維持にも重要な役割を果たしています。

血管をいつまでも若々しく維持するための栄養素として、まず一つ目は『カリウム』です。

体内の塩分を外に排出する作用があり、特に果実類、野菜類、いも類、大豆や小豆などの豆類、魚類、肉類に多く含まれています。

二つつ目は、一酸化窒素を体内で生成するためのスイカ。お肉も、食べ過ぎない程度ならOKでした。

三つ目は、DHAとEPAのお魚類。特にサバがお勧めでした。DHAとEPAを効率よく摂取できます。

四つ目が、ビタミンE。卵や大豆アボカドにオリーブオイル、全粒穀物なんかにも多く含まれています。

血管の健康は、体全体の健康に関わる重大な問題です。
加齢によって、どんどん血管は衰えてしまいます。きちんとケアしないと、加速度的に健康を失っていく恐れもあります。

血管の健康を助ける食材を上手に毎日の暮らしに取り入れて、いつまでも若々しい血管でいられるように心がけたいですね。