君子は儀に喩り、小人は利に喩る〜こころの栄養学〜

 

君子は儀に喩り、小人は利に喩る

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  【こころの栄養学】-君子は儀に喩り、小人は利に喩る

君子は儀に喩り、小人は利に喩る。
孔子 『論語』より

「君子」とは、立派な人のことですね。
それに対し「小人」とは、つまらぬ人間のことをいっています。

では、上の言葉を現代用語的に要約すると、
 『立派な人間は義について思いをめぐらすが、
  つまらない人間が思いをめぐらすのは利についてばかりだ』
となります。

孔子の言葉には、よく「義」が登場しますが、私たち「小人」が肝に銘ずべきは、
やはり、「利にさとる」という後段のほうになりましょうか。

現代は、まさに欲望社会でもあります。
 一つの欲望がさらに欲望を産み、
 そうして産み出された欲望がさらに新たな欲望を産み落とし、
 その熱風のようなつむじ風に煽り立てられ、舞い上げられ、
 徐々に私たちは自分を失っていく、
つまりは、完全に欲望の虜になってしまっている、というわけです。

おそらく、あなたも、思い当たるふしはあるのでは・・・。
問題は、そうした状況にいかに対処しているかにあります。

やはり、呑み込まれてしまっているのでしょうか。
それとも、あなたなりに抵抗しているのでしょうか。

もし抵抗しているとしたら、もしも抵抗しようとしているのなら。
それだけで、あなたは自分を誇っても良いのです。

なぜなら、
少なくともあなたは、「小人」からは脱出できているからです。


孔子(こうし)前552〜前479。
中国・春秋時 代末期の思想家。儒学の祖。
仁を理想の道徳とした。忠恕と孝悌とをもって理想を
達成する根底とし、治国の道を説いた。
『論語』は孔子の言行、弟子との問答を記録したもの。


 
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