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現在は複雑・多様化した社会のため、個人の健康観、ライフスタイルなどは様々です。より良い生活向上のための手段として、健康は他から与えられるものではなく、個人個人が日々の暮らしの中から年齢や体力、生活様式に応じて自分に適したものを獲得し、そして守っていくものだと考えます。
そのためには医学、栄養学、心理学、社会学、運動体育学など、健康に関する科学を総合化し、それに基づく積極的な実践が必要とされています。
「健康とは環境の変化に適応し、自分の能力を充分に発揮できる状態をいう」
この基準をもとに考えるなら、全ての人は病気という概念があり、健康と病気の間には健康ともいえないが病気ともいえない中間状態、すなわち「半健康」状態があり、「半健康人」なる言葉も生まれています。
そして、半健康な人に対しては栄養指導を含めた予防がとても重要であり、健康な人には健康増進活動が、病気の人には治療が必要となるのです。
あなたは健康ですか?との問に多くの人は「健康です!」と答える方が圧倒的でしょう。
しかし、先々の健康に対して不安を持っている人が多いのも事実です。
多くの調査で、まあまあ健康だという人を含めると、80〜90%の人は健康だと答えているそうです。
しかし、先々の健康について聞くと70〜80%の人が不安を感じているのです。これは今の状態は健康といえるが、現在の生活を省みると、将来については自信がないことを物語っています。
現在は健康であると思っていても、将来は病気になるかもしれないという
不安が生じている方は意外にも多いのだと思います。
以上の視点から、いろいろ調べたところ、
これからの新しい健康観とは、次の4項目に当てはまるようです。
健康とは病気の有無を基準として決まるのではないということ
自分の健康状態を常に正しく理解し、病気にかからないような生活に努め、
不幸にして病気を抱えたとしても、それを悪化させないような生活習慣を実践し、
生きがいをもち、充実した日々を送っている状態のことをいう。
自分の健康は自分で創り、自分で守るという主体性が必要
医療や保健サービスを提供する専門家は、健康のために知識を与えたり、
指導することはできますが、人の健康を創ることはできません。
つまり健康は、本人が考え行動を起し、自ら獲得し、そして維持するもの。
自分が健康であることは社会への義務を果たしているという責任をもつ
人々が健康であることは社会にとっても大きな財産であることを自覚する。
親として社会人として、家庭生活から社会生活にわたり健康な生活を創り、
責任をもって育てていくことが大切。
老いと死はだれも避けられない。これを受け入れ、これに応じた生き方を創造していくことが大切
自然の摂理として、だれもが死を迎えることになります。その時は単なる延命のみを望まず、
人間としての尊厳を保ち、これを受け入れることが望ましい。これは非常に難しい問題でもありますね。
人々が健康であることは社会にとっても大きな財産であることを認識することは大切だと思います。
すなわち、健やかな時間と空間を持てる状況であればそれは健康といえるのでしょう。そして、健康は本人が考え、行動を起して自ら獲得し、維持していくものだと思います。
そうです、本人の努力なしで健康はありえないのです。
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