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心理学とは、ひと言でいえば「目に見える行動」と、そこから推論される「心の動き」を科学的に研究する学問。さまざまな状況に人間がどういった行動を示すのか、そこに働く心の不思議を解明しようとするものです。 |
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災害心理学
心理学の中で応用心理学と呼ばれているものの一つ。同じ応用心理学の中でも、教育心理学、産業心理学、犯罪心理学、臨床心理学などに比べると、新しい研究部門です。
扱うのは、地震、津波、火山噴火などの自然災害や大都市での密集地域での大火災、爆発事故、航空機事故や鉄道、地下鉄の事故などの大災害に対する人間の心理・行動的な現われ(恐怖、怯え、不安などの対処行動)などです。さらに、そこからの生還などの行動科学的な指針も含めて、災害と人間心理の関係をめぐるテーマ群となっています。
1995年1月に発生した阪神・淡路大震災では、政府の救出活動が遅れ、救助に関する正確な情報が届かず、被災者はデマや噂に惑わされて迅速な避難ができなかったといいます。
災害が起こると、人間は動揺し、正確な判断ができなかったり、それによって二次災害を招く危険性もあります。そうしたことを未然に防ぐために、人間が災害に直面したときどうなるか、どうすれば安全に行動できるかなどを研究するのが災害心理学となります。
また、災害がもたらす人間への心理的な影響や、被災者の心の傷のケアなどが、最近の重要なテーマになっています。
災害での死別や悲哀、心的外傷後ストレス障害など、災害の前後の心理の変容や後に残る心の傷などの分析から、災害の予防、人間的な要因の二次被害拡大の防止も視野に入れています。
日本のように元々地震国で、自然災害との関わりの深い国では、これから研究が進む分野になっていくことが予想されます。
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