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まだままだ「心の病気」は正しい理解を得られていないのが現状かと思います。誤った偏見を持ったり、「病気ではなく単なる気持ちの持ちようだ!」というようなことで解決しようとする人も少なくありません。 新たな心の病気が増えつつある「心の時代」だからこそ、心の病気に対し多くの人々が正しい理解を持ち適切に対応することが必要不可欠なことだと思います。 |
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チック症
自分の意思とは無関係に顔の筋肉が動いたり声が出たりする原因不明の行動異常。
精神的に緊張しているときや逆に緊張が緩むときに現れやすい。
概要
チック症とは、ピクピクっとした素早い動きなどが、本人の意思とは関係なく、繰り返しおきてしまうものをいいます。原因不明の行動異常で、本人はわざとやっているわけではなく、止めようと思っても止まりません。発症時期はおおよそ2〜11歳頃で多くの場合の予後は良好のようです。
顔をしかめる、瞬きをする、肩をすくめるなどの運動チックと、奇声をあげる、クンクンにおいをかぐ、うなるなどの音声チックがあり、その持続期間から、一過性チック障害と慢性チック障害に分類されます。
一番多いのは瞬きです。一過性チックとは、6〜7歳頃に最もよく見られ、短時間で消えてしまいます。
慢性チックは、運動チック、または音声チックの症状が独立して一年以上持続して現れた場合をいいます。
どんな症状
運動チックには、以下のように単純運動チ ックと複雑運動チックがあります。
・単純運動チック
頻繁なまばたき、首、肩をすくめる、顔をしかめるなど。
・複雑運動チック
表情を変える、跳ねる、触る、においをかぐなど、あらゆる部分が同時に動く。
音声チックにも、単純音声チックと複雑音声チックがあり、単純音声チックは奇声、うなり声、せき払いなど、自分の意思とは関係なく、不随意的に現れるのが特徴です。
症状 は、精神的に緊張しているときや、逆に緊張が緩むときに強く現れる傾向があります。
チック症は、軽症ですぐに治るものから重症になるものまであります。一般的には学童期に強く現れ、成人したのちに軽くなるか、消えていくことが多いのですが、成人後も残る場合もあります。
対策は
子どもの不自然な動きや発声が気になったら専門医に相談しましょう。
軽い症状なら、短期間の治療で治ってしまうのも、この病気の特徴です。重症になると生活に支障が現れたりしますが、多くは成人するまでに治るか、社会生活に支障のない程度まで回復します。
ポイントは
一連の症状は、本人が故意にやっているわけではありません。本人も症状が現れることを「不快」「恥ずかし い」と感じたり気にしているのです。ですから「やめなさい」などと制止しても解決にはなりません。
逆に周囲が症状を茶化したり笑のタネにすると、よけいひどくなることもあります。
症状についてはとやかくいわず、治療に向けて、周囲が協力する姿勢が望まれます。同時に家庭では、精神的に落ち着ける雰囲気を作ってあげることが大切かと思います。
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