養生法〜こころの病気〜

 

養生法

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精神科の治療として、薬物療法、精神療法、リハビリテーション、養生法などがあります。これらの治療法を、病気の種類や病状、病気の段階と経過、患者さんの個人的な要素や周囲の環境などに照らしながら組み合わせて、治療を進めていきます。
       
  【こころの病気】-養生法

養生法

心の病気は、本人の治ろうとする努力なしでの回復は難しいと思います。
ここでは、心の病気の由自治療法(養生法)と題して、治療中や回復後に、自分で取り組める
療法について説明します。

薬は医師の指示どおりに飲みましょう。
一般的には心の病気の治療は、回復したり、悪くなったりを繰り返しながら、根気よく続けられます。 少し良くなったからといって、急に薬をやめてしまったり、飲んだり飲まなかったりでは、治療の意味がなくなり、せっかくいいところまで回復していても、元に戻ってしまいます。
また、長期の薬物療法では、病気の具合によって薬の量を減 らしたり、一時薬を中止してしまうことが可能な場合もあるので、続けて薬を飲むことへの不安や副作用への心配などは、率直に精神科医に相談することが大切です。
睡眠薬などでは「飲まなくても寝られそう」と感じることもあるでしょう。そうしたときは担当医に必ず相談して、指示をもらうようにしましょう。
定期的に診察を受けましょう。
内科的な病気でも、定期的な診察は欠かさず、時には検査を行い、治療の効果を確認しながら治療を続けます。心の病気も同 じです。
心の病気は、まずは本人の顔を見て、会話をすることが何よりも大切ですから、それが治療の成果を見る大切な指針となります。少し調子がいいからと、受診をサボることのないように、今の自分には定期診察は仕事のひとつ。という気持ちで足を運びましょう。
生活習慣の改善に努めましょう。
心の病気の多くが「夜眠れない」「朝方早く目が覚める」という症状を伴います。そのため、昼間ウトウトして、夜起きている人が多いものです。しかし、無理に生活パターンを朝型に変える必要はありません。
はじめのうちは、昼間眠いのなら、好きなときにゆっくり眠ってしまっても構いません。まずは一日のうちのどこかで、十分な休息をとり、少しずつ夜眠れるような生活に変えていけばいいのです。
生活パターンの改善は、個人の病気の種類や病状により方法が異なりますから、担当医に相談してみましょう。
軽い運動でリラックスしましょう。
気分がいいと感じたときでよいので、少 し体を動かしてみましょう。立ち上がって両手を頭の上で組んで、左右に体を曲げる、前に体を倒すといった、簡単なストレッチで構いません。
天気がよければ「歩く」ことがいい運動になります。家の周囲を軽く散歩してもいいし、1人が不安なら ば、家族と一緒に散歩をしてみてはどうでしょう。体を動ことが「気持ちよい」 と感じるようなら、負担にならない程度に少し速度を速めて、歩く時間も長くしてみましょう。
景色を見て、空気に触れ、季節を感じながら歩くことで、軽い疲労感なら、夜の眠りを誘導してくれます。ただし、気持ちが落ち込んでいたり、不安が続いているときなど、症状が出ているときは、無理に体を動かす必要はありません。無理は禁物です。
回復期は無理せず社会復帰の道をさぐりましょう。
治療の成果があがり、気持ちも安定し、そろそろ社会に戻れそうな頃になると、急に張り切ってしまいがちです。もともと心の病気になりやすい人は、真面目で凡帳面な人が多いので、「回復」と聞いただけで、すぐに100%を出そうと無理をしてしまいます。
どんな病気でも、病みがりには「慣らし」が必要です。仕事に復帰するのなら、少しずつ時間を増やすなどして、はじめは30%ぐらいの力から、徐々に時間を増やすようにしましょう。
新しい仕事に就こうとする場合は、担当医によく相談することも大切です。
また、仕事ばかりでなく、趣味の時間を持つようにするのもよいでしょう。絵を描く、あまり頭を使わないゲームをやる、植物を植えるなど、なんでも構いません。心がなごむものを見つけ、始めてみるのもいいでしょう。
不調を感じたなら無理せず診察を受けましょう。
初めて心に異変を感じたときのことを思い出してみてください。「少し気分が重いけど、まあいいか・・・。」と済ましてしまい、そのためにどんどん辛くなっていった、という人が多いのではないでしょうか。心の病気は、再発しやすいものです。
回復した後も、同じような症状が起こることがよくあります。きっかけは、ちょっとした周囲の言葉だったり、日常的なストレスだったりします。
少しでも心に異変を感じたら、できるだけ早めに受診するようにしましょう。

 
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