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体の調子が悪いと、私たちは体の病気ばかりを考えます。しかし、心の問題が体の症状を引き起こしていることも少なくないのです。そう、体の不調の背後にも心の問題が潜んでいるのです。
高血圧、糖尿病、脳卒中、心臓病、癌、・・・。近年急増しているこれらの病気は、ライフスタイルが深く関わっているようです。そこで厚生省はこれらを成人病から「生活習慣病」と呼び改め、不健康な生活習慣を改めましょうと、国民へ盛んに呼びかけています。しかし、なぜ人々が不健康なライフスタイルになってしまうのか、その点については、あまり語られていません。
実はその背景には、しばしば心の問題がからんでいるのです。
心身症という病気は、精神的ストレスから胃潰療や偏頭痛など、体の病気を引き起こすものです。最近増えている「うつ病」も、身体症状という仮面をかぶって現れることがあります。これを「仮面うつ病」といい、身体症状の陰に精神症状が隠れてしまい、本当の病気が見逃されてしまうことが多いのです。
喫煙は肺がんの原因になることを知っていながらも禁煙できずにいる方はたくさんいます。肥満が万病のもとになるとわかりつつ、過食をやめられない人もいます。また、アトピー性皮膚炎など、アレルギー性疾患が急増していますが、その背景にもストレスが大きく関わっていることも叫ばれています。
こうした人々は、心理的・社会的ストレスを抱えていることが多く、心の問題が身体の症状として現れることもあるということです。
身体に不調があり治療をきちんと受けているにもかかわらず、いっこうに症状が改善しないという場合は、心の問題にも目を向けてみることが必要かと思います。
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